前回の記事で、2021年度までにホームドアが設置された東武鉄道の駅について書きました。
今回の記事では今後のホームドア設置の流れを予想します。
はじめに申し上げますが、これより当てがきろうブログに書く予想内容は東武鉄道が公式に発表したものではございません。
東武鉄道に問い合わせるといったことはおやめください。
では話を戻します。
スカイツリーラインは複々線区間を中心にホームドア設置の計画が順調に進んでいるようですね。
いいことです!
なおてがきろうブログは東上線を中心に取り上げますので、スカイツリーラインとアーバンパークラインに関する予想は最終ページの補足で執筆します。
では前編の続きに入ります。
かなり長くなりましたが、ぜひ最後までご覧ください。
今後の展望(東上線)
2021年度までに東上線の駅には5駅ホームドアが設置されました。
ホームドア整備計画に含まれる駅でホームドアが設置されていないのは
北池袋~成増、朝霞台、ふじみ野、上福岡の12駅です。
これらの駅を、ホームドア設置が最も早そうな駅を第1組、設置が最も遅れそうな駅を第4組とし、4組に分けホームドア設置の流れを予想します。
第1組(設置が最も早そうな駅)
朝霞台
朝霞台は2021年度現在、複々線区間で唯一ホームドアが設置されていない駅です。
1日の乗降客数10万人以上かつ武蔵野線との乗換駅であり、ホーム幅も十分です。
大規模な開発予定もないことから、次東上線にホームドアを設置するとしたら朝霞台であると予想します。
ふじみ野
ふじみ野は乗降客数5万人以上の駅で、TJライナーおよび快速以下停車駅です。
2面4線の駅ですが、比較的新しい駅(1993年)であり落下時電車回避のための空間も確保されているので、工事しやすそうです。
ホームの広さも十分なので、早めにホームドアが設置されると予想します。
上福岡
上福岡も乗降客数5万人以上の駅です。
上福岡駅東口は駅前広場の開発真っ只中ですね。2021年7月に完成するようです。
線形や駅構造そのものを変更するわけではありません。
ふじみ野駅同様ホームの広さは十分であり、ホームの基礎も石でできていて強度も十分でしょうから、早めにホームドアが設置されそうです。
下赤塚
下赤塚は地下鉄赤塚駅に近くかつ優等列車全通過であるせいか、乗降客数は16,000人台と前後3駅に比べて大幅に少なくなっています。
東上線の都内の駅は
とにかく狭い
ことが特徴です。都内のどの駅も埼玉県内の駅と比べると明らかに狭いです。
下赤塚は入り口から遠いホーム成増寄りはやや狭いですが、2面2線の相対式ホームでありホームドアはそれぞれのホームで1列分のみ追加なので、大きく占拠されることはなさそうです。
したがって下赤塚にも早くにホームドアが設置されるのではないかと予想します。
ホーム基礎も石なので、強度は十分です。
成増
成増は快速以下停車駅であるため、近くに地下鉄成増があるにもかかわらず、1日5万人以上が乗り降りします。
都内の駅の中では比較的広い部類でしょう。都内の2面4線の駅でありながら、駅ホーム先端に行っても黄色い線がぎりぎりまたは消失することはありません。
駅周辺の高低差は激しいですが、ホームは比較的平たんな場所に設置されています。
ホームの基礎は石であり強度も十分そうですから、下赤塚同様に早くに設置されそうです。
第2組(設置が早そうな駅)
東武練馬
東武練馬は乗降客数5万人以上の駅であり、普通のみの停車駅で最も乗降客数が多くなっています。
東武練馬は下赤塚駅と同様に2面2線の相対式ホームです。
やはり下赤塚駅と同様に、入り口から遠い上板橋側はホーム幅が狭くなっています。
ホームが狭い点は何とかなりそうですが、東武練馬の一番の問題は駅周辺の地形です。
上りホームは一部分が崖からせり出すように設置されています。
その部分のホームの基礎は石ではなく鉄鋼の梁なので、補強が必要になる恐れがあります。
その際の補強の仕方が問題になりそうなので、第2組としました。
線形や駅構造を変えるほどの再開発は予定されていないので、補強が必要なければ、東武練馬にも早々にホームドアが設置されそうです。
北池袋
北池袋は都内10駅のうち2駅しかない島式1面2線の駅です。
池袋寄りホーム先端がときわ台より少々狭いですが、全体的には十分な広さが確保されています。
なお北池袋駅周辺では補助82号線の道路計画があり、どうやらこの道路は地下を通る(アンダーパスの)予定のようです。
この計画が線形や駅構造変更に影響を及ぼさないのであれば、第1組と同様に早くにホームドアが設置されそうです。
ホーム下板橋寄りは基礎が鉄鋼の梁なので、補強する必要があるかもしれません。
下板橋
下板橋は下赤塚同様に2面2線の相対式ホームです。
上りホーム北池袋寄りがやや狭いですが、ホームドアを設置しても問題なさそうです。
なお下板橋駅周辺でも補助73号線の道路計画があり、この道路も地下を通る(アンダーパスの)予定のようです。
この計画が線形や駅構造変更に影響を及ぼさないのであれば、第1組と同様に早くにホームドアが設置されそうです。
ホーム北池袋寄り2両分は基礎が鉄鋼の梁なので、補強する必要があるでしょう。
北池袋・下板橋計画道路について その2(2020年6月14日現在)
ときわ台
ときわ台は乗降客数5万人弱、北池袋と同様に都内10駅のうち2駅しかない島式1面2線の駅です。
ときわ台はホーム全体的に車椅子が通れるくらいの幅は確保されています。ホーム上板橋寄り先端も極端に狭くはありません。
2018年に駅舎リニューアル工事が終了し、2020年には北口へのエレベーター設置も完了しました。
したがって、しばらくときわ台のホームや駅周辺の線形が変わることはないはずです。
以上の事項からときわ台にはホームドアが比較的早くに設置されると予想します。
ただし高架化事業次第で状況が大きく変わるかもしれません。
第3組(設置が遅れそうな駅)
中板橋
中板橋はとなりのときわ台が近すぎるのか大山が近いのか、乗降客数は3万人弱となっています。
2面4線の駅で優等列車通過待ちが最もよく行われる駅です。
中板橋は2019年度に駅舎をリニューアルしましたが、駅構造に変わりはありません。
中板橋の問題はホームがとにかく狭いことです。
ときわ台寄りは特に上りホームの先端が非常に狭く、先頭1両分の黄色い点字ブロック設置場所を確保できていません。
それからホーム先端2両分の基礎は石ではなく、鉄鋼のはりです。そのためホームドア設置のためには補強が必要となりそうです。
以上の事項から、設置が遅れそうな第3組としました。
上板橋
上板橋は乗降客数5万人以上の駅です。
西板線(未成線)、啓志線(廃止)の名残で、2面4線かつ留置線が1つある構造になっています。
下りホームはときわ台寄り1両分の基礎が鉄鋼なので、そこを補強すれば簡単に設置できそうです。
一方で上りホームは東武練馬寄り(2号車あたり)に乗務員室のようなものがあり、特に内側3番ホーム側はかなり狭い部分もあります。
ホームドアを設置するとなかなかぎりぎりになってしまうのではないかと想定しています。
また上りホームはときわ台寄り2両分と2号車あたりの基礎が鉄鋼なので、ホームの補強が必要になりそうです。
ところで上板橋は駅南口の再開発計画があり、かなり大規模な工事が予定されています。
線形が変わる予定はありませんが、駅舎等の駅構造を変更したり駅リニューアルを多少行うかもしれません。
再開発竣工は2028年度を予定しています。それに合わせて設置される可能性もあるため、設置が遅れそうな第3組に割り当てました。
高架化についてですが、よほどのことがないかぎり、ときわ台~上板橋の高架化はしばらくないと見込まれます。
ときわ台はつい最近駅舎とエレベーターの工事が終わったばかりですし、上板橋の再開発にも高架化関連事項が盛り込まれていないからです。
総工費400億円、上板橋駅南口周辺はどう変わる?駅前から国道を結ぶ通りで再開発。2028年竣工
第4組(設置が最も遅れそうな駅)
大山
大山は乗降客数5万人以上の駅で、2面2線、急カーブに位置する駅です。
ご存じの方が多いでしょうが、大山駅周辺1.6 kmにかけて高架化の予定があります。
高架化するにあたり、急勾配回避のため、大山駅自体がおよそ100 mほど中板橋寄りに移動します。
この高架化事業は少なくとも10年以上かかるようですから、完成はどんなに早くとも2031年度以降となりそうです。
よってホームドア設置も高架化完成時となりそうです。
大山には12駅の中でおそらく最後に設置されるでしょう。
総括
下赤塚から先の駅は比較的早く設置されそうです。
一方で都内のいくつかの駅は再開発等大規模な工事が予定されているため、ホームドア設置が遅れそうです。
早めにホームドアが設置されることを願います。
次のページにスカイツリーラインとアーバンパークラインのホームドア設置の今後の展望を簡単に書きます。
- 1
- 2