2021年4月30日、東武鉄道が2021年度設備投資計画を発表しました!!
例年どおりですね~
前回の記事はその東武鉄道の2021年度設備投資計画を要約した記事を執筆しました。
この記事では発表された設備投資計画の中で気になる点を取り上げて、今後の展望を予想します。
はじめに申し上げますが、当ブログに掲載する今後の展望は東武鉄道が公式に発表したものではございません。
東武鉄道に問い合わせるといったことはおやめください。
話を戻しまして、前回の記事で2021年度の設備投資計画内に気になる点が3つあると申し上げました。
今回はそのうちの1つ目、ホームドア設置について今後の展望を書きます。
ホームドア設置状況
2021年度設置駅
今年度(2021年度)は以下の駅にホームドアを設置するようですね。
2021年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
スカイツリーライン | 竹ノ塚 | 全ホーム |
獨協大学前 | 全ホーム | |
越谷 | 2、3番ホーム |
以上に示されるとおり、今年度はスカイツリーラインの駅のみに設置されます。
また以下の資料より、昨年度(2020年度)からスカイツリーラインの複数の駅にてホームドア設置のための調査・設計が実施されていることが判明しています。
今年度(2021年度)も引き続き以下の8駅で調査・設計が行われるようです。
2021年度調査・設計実施(2021年度に設置はしない)
路線 | 駅 | 備考 |
スカイツリーライン |
小菅 | 全ホーム |
五反野 | 全ホーム | |
梅島 | 全ホーム | |
西新井 | 4、5番ホーム | |
谷塚 | 全ホーム | |
草加 | 3、4番ホーム | |
新田 | 全ホーム | |
蒲生 | 全ホーム |
では過去のホームドア設置状況も見てみます。
過去の設置駅
2020年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
スカイツリーライン | 北千住 | 5~7番ホーム |
新越谷 | 全ホーム | |
北越谷 | 全ホーム | |
東上線 | 志木 | 1、2番ホーム |
2019年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
スカイツリーライン | 押上※ | 全ホーム |
東上線 |
池袋※ | 4番ホーム |
朝霞 | 1、2番ホーム | |
志木 | 3、4番ホーム |
※押上駅は全ホーム東京メトロ半蔵門線型のホームドア
※池袋5番ホームは固定柵
2018年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
東上線 |
池袋 | 1~3番ホーム |
朝霞 | 3、4番ホーム |
2017年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
東上線 |
川越 | 全ホーム |
2016年度設置駅
なし
2015年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
東上線 |
和光市※ | 1、4番ホーム |
※2、3番ホームは2012年度に東京メトロ有楽町線型のホームドアを設置済み
2014年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
アーバンパークライン |
柏 | 全ホーム |
2013年度設置駅
路線 | 駅 | 備考 |
野田線 |
船橋 | 全ホーム |
今後の展望
東武鉄道が設置した初のホームドアは野田線船橋駅で2013年度でした。
2021年度中までの設置数は
アーバンパークライン(2駅)<東上線(5駅)<スカイツリーライン(6駅)(押上を除く)
であり、スカイツリーラインに最も多くホームドアが設置されます。
そして設計・調査駅も含めると
アーバンパークライン(2駅)<東上線(5駅)<スカイツリーライン(14駅)
であり、圧倒的にスカイツリーラインに設置される駅数が増えます。
さすが主要路線!
東上線にもホームドア設置してくれ~
と言いたいところですが、ホームドア整備計画に盛り込まれているスカイツリーラインの駅はちょうど複々線区間に所属します。
竹ノ塚駅付近の高架化事業が終われば、複々線区間の踏切がなくなるため、当面線形を変える必要はないはずです。
おまけにその区間の高架駅は余裕をもって整備されているため、ホーム幅も広くホームドアを設置しやすいのでしょう。
そのためスカイツリーラインに優先的にホームドア設置を進めているのだと推測します。
電車のドアとホームドアの連動方法も確立しましたしね。
では一方で東上線はどうでしょうか。これよりホームドアが設置された東上線の駅を振り返ります。
東上線のホームドア設置・背景
2021年度までに設置された駅は5駅です。
和光市
稼働日:2016/3/26(土)(1、4番ホーム)
和光市は1日10万人以上の乗降客数かつ地下鉄線の接続駅です。すなわち東上線の顔となる駅です。
それにもかかわらず内側の2、3番ホームには設置されている一方で、外側の1、4番ホームには設置されていない状況がおよそ4年ほど続きました。
この安全でない状況を早めに解消したいという背景があり、東上線で最も早く設置されたのだと推測します。
東武さんは地下鉄直通関連にやたら気合いを入れるイメージです。
和光市のLED表示器とか池袋より豪華だもんね。うらやましい!
川越
稼働日:2018/3/17(土)
川越も1日10万人以上の乗降客数を誇る大規模駅です。小江戸川越が存在しますから、多くの観光客も来ます。
ちょうどホームドア設置のころはインバウンド需要も大きくなってきた時期であったでしょう。
さらにホームも直線的で広く、1、2番線のみの設置で済んだことから、早くに設置されたのだと推測します。
池袋
稼働日:2018/4/21(土)(1番ホーム)、2019/3/2(土)(2、3番ホーム)、2019/12/21(土)(4番ホーム)
当時池袋へのホームドア設置は非常に驚きました。
というのもちょうどこのころに
中期経営計画2017~2020
が発表されて、そこに
東武池袋駅2面4線化計画
が盛り込まれていたからです。どうやら2023年度ごろから池袋駅西口地区の再開発事業が開始するようです。
それに合わせて東上線池袋のホームも改良する予定のようでした。(2030年ごろ?)
数年以内に改良計画がある中でのホームドア設置だったので、大変驚いたものです。
しかし実際東京五輪も迫っていました。池袋は東上線の玄関口ですから、たった数年十数年しか使わないとはいえ、ホームドアを設置せざるをえなかったのでしょう。
実際中期経営計画にも、2020年までに池袋にホームドアを設置することが記載されています。
なお残念ながら中期経営計画が発表されたのちに、新型コロナウイルス感染症が蔓延してしまったため、この中期経営計画は終了してしまったようです。
2020年に発表された中期経営計画の推進では池袋エリアに関してまったく触れられていないため、2面4線化計画も凍結してしまったかもしれません。
東武グループ長期経営構想・東武グループ中期経営計画2017~2020
「東武グループ中期経営計画2017~2020」の終了について
朝霞
稼働日:2019/3/23(土)(3、4番ホーム)、2020/3/14(土)(1、2番ホーム)
朝霞は東上線複々線区間和光市~志木で唯一乗降客数が10万人を下回る駅です。
しかし早めにホームドアが設置されたのは、東京五輪の射撃である陸上自衛隊朝霞訓練場最寄り駅であるからです。
ホーム自体は広いので、設置しても何ら問題はなさそうです。
志木
稼働日:2020/2/15(土)(4番ホーム)、2020/3/21(土)(3番ホーム)、2021/2/20(土)(1番ホーム)、2021/3/6(土)(2番ホーム)
志木駅のホームドアは新型コロナウイルスが日本でもはやり始めるころに設置されました。
志木駅は東京五輪のためではなく、単純に乗降客数が1日10万人以上かつホームが広いため、早くに設置されたと推測します。
ここまで東上線のホームドア設置に関して執筆しましたが、長くなってしまいました。
それなので、今後の展望は次回の記事に回します。
ここまでご覧くださりありがとうございました。