記事執筆日である2021年1月28日、東武東上線の下赤塚駅構内で人身事故が発生してしまいました。
今年(2021年)に入って3度目の人身事故です。
この人身事故を含め、各人身事故に関する詳細は他の報道機関や鉄道人身事故データベースさんが掲載しているので、そちらをご覧ください。
この記事ではここ11年の東上線内で発生する人身事故の件数に着目します。
過去およそ10年の件数データ
鉄道人身事故データベースによると東武東上線では2010年1月から合計で
334件
の人身事故が発生しているようです。このうち3件は今年(2021年)に入ってからであり、その3件を抜いた2010~2020年の丸11年の人身事故件数は331件であり、年平均
およそ30件
も人身事故が発生してしまっています。これは大変なことです。
2010年からの路線別累計人身事故件数は以下のとおりです。
順位 | 路線名 | 件数 |
1 | 山陽本線(JR西) | 440 |
2 | 中央本線(JR東) | 347 |
3 | 東北本線 | 337 |
4 | 東武東上線 | 334 |
5 | 東海道本線(JR西) | 296 |
6 | 中央線快速 | 275 |
7 | 東海道本線(JR東海) | 274 |
8 | 神戸線(JR西) | 271 |
※2021/1/28現在
このランキングに含まれる路線のうち、○○本線の路線長はどれも100 kmを超えています。そのため件数が多いと考えられる面があります。
では路線長100 km以内の路線の累計人身事故件数を改めて掲載します。
順位 | 路線名 | 件数 |
1 | 東武東上線 | 334 |
2 | 中央線快速 | 275 |
3 | 神戸線(JR西) | 271 |
4 | 京浜東北線 | 264 |
5 | 小田急小田原線 | 248 |
6 | 西武新宿線 | 209 |
7 | 京急本線 | 206 |
8 | 京王線 | 198 |
※2021/1/28現在
表から、路線長100 km以下の中での人身事故件数は、断トツであることがわかります。2位の中央快速線よりも60件近く多く、不名誉なことです。
東上線で発生する人身事故件数は2011年の22件、2016年の17件を除き、毎年月2回ペース(年間24件)以上です。これは異常な数値です。
こうなってしまう原因にはうわさも含め次の要素が挙げられます。
東上線で人身事故が多い理由
- ホームドアがついている駅が少ない
- 踏切が多い
- オレンジ色の車両に対する心理的影響(うわさ)
- 賠償金が他路線より安い(うわさ)
この中で最も大きな理由は②でしょう。鉄道人身事故データベースによると、東上線の人身事故件数は
駅構内 | 駅間 |
152 | 175 |
※合計が334件ではないのは、まだ反映されていない件数がいくつかあるため
であり、駅構内より駅間で起きるほうが多くなっています。この原因はまさに前述のとおり踏切が多いことが原因でしょう。
東上線に乗れば、その踏切の多さに驚くはずです。
あまりの人身事故の多さに、長年の東上線利用者は人身事故に慣れてしまったようにみえます。
私も人身事故が起きると
「あぁ、またか」
ぐらいに思うようになってしまっています。これはよくない傾向です。
前述しましたが、2016年は1年間でたった17回しか人身事故が発生しませんでした。
たった17回という言葉がおかしいのですが、この年はなかなか平和だったのを思い出します。この年は本当に人身事故で電車が止まらないな~って思いました。
まぁこの年に東上線脱線したんですけどね。
さすが東上線。止まる理由がワイルドすぎる!
今回は件数を少しまとめただけであり、あまり詳しく分析しない記事になってしまいましたが、後日より突っ込んだ記事を書く予定です。
この記事も何度か再執筆する予定でいます。
東上線の人身事故が減ることを願います。
東上線に限らず全国で事故が減ることを望みます。